このような単純なルールが存在するだけでも、後々のメンテナンスに違いが出てくる。コーティング材などによる表面上のメンテナンスフリーに惑わされず、家の骨格を考えた上でのメンテナンス性を十分考慮することが、長寿命な家の実現には欠かすことができない。なぜなら、一度建ててしまった家の骨組みを変えることは、不可能に近い。実際に変えるのならば、新しく造りかえることになり、従前の家が産業廃棄物になってしまう。これからの家づくりは、 |
1. 山を知る=ふるさとづくり
(山の現状を知り、荒廃している山が自分たちにどう跳ね返ってくるか。また、逆に山の人達が、家づくりの現場を把握することも必要) |
2. 木をつかう=素材の循環
(家に使えるまでに最低60年。二酸化炭素の貯蔵庫としての機能) |
3. 長寿命の家=持続可能な家
(家族構成によって対応が可能で、環境負荷を極力与えずメンテナンスできる) |
4. 伝統の見直し=新旧の融合
(昔からある家づくりの良さを取り入れ、一般的な補強金物で建物の強度を計るのではなく、木を組むことで粘り強い構造を保つ。) |
5. 温熱環境を考える=Co2削減
(家をつくる場所の気候を考慮し、冬は太陽の熱を効率よく取入れ、逆に夏は、遮蔽する。空調機器による無駄なエネルギーを極力使わず、温熱をコントロールする緩衝空間を計画的に設ける。) |
| そして、住まい手にも役割があることを家づくりの際の大きな要素として挙げている。難しい問題ではあるが、家の住まい手は、「家をつくる時点の自分の趣味などに傾向し過ぎず、公の意識として、長い間住み続けることの想像と検証、そして自分の子孫に伝えてゆく気持ちをしっかり持つ事。」便利・簡単・手間いらず、には疑問を持ち、本質はどこにあるのか、自分なりの芯を持ち合わせることが、自らの家づくりの質を高める重要な柱となる。 |